梅雨時の尾瀬 (2004年6月16日)
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6月16日
 梅雨時にも拘らず尾瀬のバスツアーに参加した。ミズバショウも終わり、ニッコウキスゲにはまだ早い花の少ない雨の季節は、人出が一番少なくのんびり歩けるだろうとの考えだ。
 当日になると、これが梅雨時?というような快晴であった。調布を一回り小さい観光バスで6時30分に出発し、途中で参加者を乗せ、鳩待峠に11時15分に到着。尾瀬ヶ原への下りの山道に足を踏み入れた。
 そこは、濃い新緑の上に青空の広がり、爽やかな風が流れ、時々緑の間に至仏山の白い残雪が目に飛び込んでくる、気持ちに良い散歩道だった。
 最初の目的地の山の鼻に向かって歩いていくと、アジサイに似た白い花に出会った。ムシカリだった。日陰には地味だが不思議な花があった。エンレイソウだ。日向にはコバイケイソウのミニ群生地があったがまだ蕾で咲いているのは僅かだった。
 山の鼻までの山道は単に緑の中だけの単調な道かなと思っていたが、意外と色々な花に会える快適な散歩道である。木陰にミヤマカラマツ、木道の間にズダヤクシュ、もう終わっていたと諦めていたミズバショウまで咲いていた。
 山の鼻のビジターセンターは尾瀬ヶ原の入口で、ここで尾瀬についての知識を得て尾瀬ヶ原に入る。先ずは、研究見本園の木道を左回りに、至仏山を眺めながら歩いてみる。リュウキンカはところどころに少し咲いているだけで時期が過ぎている感じである。小さい紫色のタテヤマリンドウは注意していないと見落としてしまう。
 一周した所に池塘があった。池塘に映る至仏山を撮りたくて風の収まるのを待つが、風は止まない。山の鼻に戻って、遅めの昼食を摂り、牛首分岐方面へ向かう。燧ケ岳を正面に見ながら木道を黙々と歩く。ところどころにワタスゲが綿を作り始めている。真っ白な綿に包まれるのは少し先である。
 尾瀬ヶ原は木陰が無くさすがに暑い。花も少なく早々に引き返す。山の鼻からの山道はまた色々な花を見ながらの楽しい木陰の散歩道だった。鳩待峠からバスで小一時間も走った片品温泉で汗を流して帰途に着いた。

ムシカリ エンレイソウ コバイケイソウ ミヤマカラマツ ズダヤクシュ ミズバショウ タテヤマリンドウ リュウキンカと至仏山 池塘に映る至仏山 ワタスゲと燧ケ岳